アメリカのレシピを作るときは、最初に「体積を量るのか、重さを量るのか」を確認すると迷いが減ります。cup、tablespoon、teaspoon、fluid ounceは体積、ounceやgramは重さの単位です。文字が似ていても、fl ozとozを同じ意味として読んではいけません。
このガイドでは米国の単位を扱い、NIST(米国国立標準技術研究所)とメーカーの公式情報を2026年10月16日に確認しています。料理用に丸めた数字と、より詳しい換算値を分けて示します。レシピにmLやgの指定がある場合は、その数字を優先してください。
cup・tbsp・tsp・fl ozの早見表
| 表記 | 読み方・意味 | 家庭料理用の近似値 |
|---|---|---|
| 1 tsp | teaspoon | 約5mL |
| 1 tbsp | tablespoon | 約15mL |
| 1 fl oz | fluid ounce | 約30mL |
| 1/4 cup | 4分の1カップ | 約60mL |
| 1/3 cup | 3分の1カップ | 約80mL |
| 1/2 cup | 2分の1カップ | 約120mL |
| 1 cup | 1カップ | 約240mL |
表はNISTの家庭料理向け近似換算に基づきます。米国の1 fl ozをより細かく換算すると約29.5735mLで、8 fl ozの1 cupは約236.588mLです。同じように1 tspは約4.93mL、1 tbspは約14.79mLです。「1 cupは約240mL」と「約236.6mL」は、丸め方が違う説明です。
一つのレシピの途中で、カップだけ細かい値、スプーンだけ別の近似値に何度も換算し直すと、転記ミスの原因になります。元のレシピが米国の計量カップで作る前提ならその道具を使い、mLで統一するなら材料表を先に書き換えると扱いやすくなります。数字を細かく書くことより、指定に合う量り方を一貫させることが重要です。
fl ozとoz:液体の体積と材料の重さを分ける
1 ozの重さは約28.35gです。一方、1 US fl ozは約29.57mLの体積を示します。「8 fl ozの液体」と「8 ozの粉」を同じ計量カップの線で量ることはできません。液体でも、レシピが重さのozを指定しているならスケールを使います。「液体だから必ずfl oz」と判断せず、単位まで読んでください。
買い物で見る容器の容量と、材料表にある重さも別の情報です。例えば容量に16 fl ozと書かれた容器へ、どんな材料でも16 oz分入るわけではありません。保存容器を選ぶときには入れたい物の体積、材料を計量するときにはレシピの単位を確認し、同じ数字だけを手掛かりにしないようにしましょう。
炊飯器の米用カップを、料理用カップに流用しない
象印の米国向けNHSシリーズ公式仕様では、炊飯容量の基準を生の短粒白米と、約180mLの米用計量カップで示しています。この米用カップは、約240mLとして扱う米国の料理用カップとは異なります。炊飯器に「3 cups」などと書いてあっても、一般のレシピで使う3 cupsと同じ容量だとは限りません。
例えば料理用の近似換算で2 cupsの液体は約480mLですが、180mLの米用カップ2杯は360mLです。この例では120mLの差になります。逆に、米を料理用カップで量って内釜の杯数目盛りと組み合わせると、本来の対応から外れてしまいます。炊飯は使用機種の付属カップと取扱説明書の指示を優先してください。
収納するときは、米用カップを炊飯器の道具とまとめ、料理用の計量カップと区別しておくと取り違えにくくなります。付属品をなくした場合は、似た形の容器で代用する前に、機種名から交換品と容量を調べましょう。
粉は「1 cup=何g」と一律に決めない
同じ体積でも、材料や詰め方によって重さは変わります。King Arthur Bakingは、自社のUnbleached All-Purpose Flourを1 cup=120gとして案内しています。これはすべての小麦粉や砂糖に共通する数字ではありません。レシピに材料別のg表示があれば、それを使うのがわかりやすい方法です。
同社の計量案内では、乾いた材料はドライ用の計量カップへスプーンで軽く入れて上をならし、液体は液体用カップの目盛りを目の高さで読む方法が示されています。カップを袋へ押し込んで粉を詰める方法と、軽く入れる方法では条件が変わります。再現したいレシピに計量方法の説明があれば、単位だけでなくその手順も合わせましょう。
半量にする計算は、調理前に済ませる
例として「液体1/3 cup、調味料1 tbsp」を半量にすると考えます。家庭料理用の近似値なら、液体は80÷2で約40mL、調味料は15÷2で約7.5mLです。これは計算例で、特定の料理の配合ではありません。材料を混ぜ始めてから頭の中で半分にするより、材料名と新しい量を並べてメモしておくと、入れ忘れを確認できます。
分量を変えるときは、温度や加熱時間まで単純に半分にはしません。また、1/2 tspと1/2 tbspは量が違うので、数字だけ写さないようにします。買ったばかりのスプーンセットでは、持ち手の刻印を確認し、必要なサイズを出してから計量すると間違いを減らせます。
レシピを読む順番
- 米国のレシピか、別の国の単位系かを確認する。
- mL・gが併記されていれば、使う表記を決める。
- fl ozとoz、tspとtbspを区別する。
- 料理用カップと米用カップを分ける。
- 半量・倍量の材料表を作り、計量後にチェックを付ける。
必要な道具を買い足す前に、手元のカップにmLの目盛りがあるか、スケールの表示単位を切り替えられるかを確認してください。普段使うレシピに合わせて道具をそろえると、似たカップを増やさずに済みます。アメリカで日本の食材を探す際は、NYの日系スーパーガイドも買い物先の検討に利用できます。
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公式情報・出典
- NIST:家庭料理向け近似換算(確認日:2026-10-16)
- NIST:米国単位からメートル法への換算(確認日:2026-10-16)
- NIST:SI換算係数Appendix B.9(確認日:2026-10-16)
- 象印:NHSシリーズの米用計量カップ(確認日:2026-10-16)
- King Arthur Baking:Recipe Success Guide(確認日:2026-10-16)
アイキャッチは計量カップの一例です。写真の1 cupには235mLと刻印されています。製品の刻印は丸め方が異なるため、本文の換算表と使うレシピの指定を確認してください。写真:Estabiano / Wikimedia Commons(CC0 1.0、2024年撮影)。

